Q1 中国語学中国文学の専門分野に進んだ人は、みなさん、どんなテーマを卒業論文で研究されているのでしょうか?
A1 卒業論文のテーマは、中国文学研究と中国語学研究の二つの分野に分かれ、みな各自が関心があるテーマを選び、3年後半から本格に取り組みはじめます。4年時には卒業論文指導演習という授業で、構想発表などをくりかえしながら、研究を深めていきます。詳しくは過去の卒業論文題目一覧をご覧ください。優秀な卒業論文は、研究室の定期刊行物である『金沢大学中国語学中国文学教室紀要』に掲載されています。
Q2 教員免許は取れますか? ほかに取れる資格はありますか?
A2 中国語の教員免許が取得できます。
普通は、中国語だけでなく国語あるいは英語の教員免許をあわせて取っています。卒業して教職に就いた先輩は国語を教えている人が圧倒的に多いですが……。ほかに取れる資格としては、中国語検定、漢語水平考試(HSK)などの検定ですかね。
Q3 金沢大学に入学して、中国語や中国文学を学びたいのですが、具体的にどうすればいいんでしょうか?
A3 まず、がんばって金沢大学人間社会学域・人文学類の入学試験に合格し、人文学類の1年生になってください。 金沢大学の入試情報
入学試験はいろいろなタイプがありますが、「絶対に中文に行く!」と決めている方には、特別選抜の推薦入試がお勧めです。中国語学中国文学専門分野では1名の募集枠があり、毎年11月に大学入試センター試験を課さない試験を実施しています。
一般選抜で合格して入学した場合、1年生の12月頃に、2年次以降の専門分野をきめるために、分属志望届けを出します。
Q4 中国語がぺらぺらになりたいのですが、留学しなくても話せるようになりますか?
もちろん、「没問題」(だいじょうぶ)ですよ。
卒業までには、みな中国語検定2級に合格できるレベルになります。
中国語が大好きな学生は、選択必修科目のうち、中国語のトレーニング科目をたくさん履修しています。少人数の授業も多いですし、中国人の先生や留学生もいるので、自然に会話能力がついていきます。 中文の時間割
また、中国語合宿などのプログラムも充実しています。
Q5 わたしは中国語よりも『西遊記』などの中国文学に関心が関心があるのですが、中国語はぜったいに勉強しないとだめですか?
A5 「中国語コミュニケーション」など、いくつか専門分野の必修の授業もありますので、さすがにまったく現代中国語を勉強しないというわけにはいきません。そもそも、「西遊記」や「水滸伝」など、明清時代の白話小説は、現代中国語に近いことばで書かれている部分もあるので、原文で読むためには中国語の基礎知識は不可欠です。
しかし、必修さえクリアすれば、中国文学関係の授業をなるべく多く履修し、卒業論文も文学で書くという履修パターンの卒業生もけっこういます。
逆に、中国語の実践能力をつけたいとか、ことばのしくみを勉強したいという学生は、中国文学よりも中国語や中国語学の授業を履修して卒業していきます。
ようするに、中文では4名の教員がいて、毎年比較的多くの授業が開講されるので、選択の幅は広く、割と自由に勉強ができる環境だと思います。
Q6 中国への長期留学を考えていますが、どうすれば留学できますか?
A6 そうですね、まずは金沢大学の中国語学中国文学の専門分野に進学することですかね(笑)。
冗談はさておき、中文のカリキュラムで、中国語や中国文学、中国文化についてしっかり勉強し、それから大学の派遣留学生に選抜されれば、交流協定校の北京師範大学や蘇州大学、四川大学、台湾師範大学などに長期留学できます。
ちなみに、中文研究室からは毎年、たくさんの学生が長期留学に行っており、2012年度も2名の学部生が中国へ留学して頑張っています。
Q7 中国への短期留学の制度はありますか?
A7 あります。毎年、希望者が中国の交流協定校に行き、そこで4週間ほど中国語を学習し本場の中国を体験する大学全体のプログラムがあります。これは人文学類の異文化体験実習という科目に認定されます。
中国への短期留学はこれまでほぼ毎年夏休みに実施されています。費用は授業料、宿泊費、航空運賃などすべて込みで二十数万円ほどかかります。繰り返しますが、これは希望者のみの参加で強制されるわけでありません。
Q8 すばりお伺いします。中文の卒業生はどんなところに就職されているのですか?
A8 卒業生の進路は、公務員(教員含む)民間企業など多岐にわたります。就職ではありませんが、大学院に進学する人も割と多いです。
金沢や地元にかえって就職する人もいますし(公務員になった人はこのタイプ)、東京へ行って就職している人もいます。
中国語の能力や専門知識を活かせる職業に就くというのは、なかなか難しいのですが、会社で中国との交渉業務にあたったり、あるいはいま現在、中国で働いている卒業生もいます。
2007年度は、1名が金沢の団体職員、1名が台湾の大学院、2名が東京に行き、上場企業で頑張っています。